「和をもて貴し」を実践することこそ
当院の使命と考えております。
並木病院長の山本勇夫です。私は、1969年に名古屋大学を卒業、当時のテレビドラマ『ベンケーシー』に憧れ脳神経外科医を志し、米国でのレジデント終了後、名古屋大学、東海大学などを経て、1992年から16年間横浜市立大学教授、定年後、横浜市立脳卒中·神経脊椎センター病院長を歴任し、2016年から約1年間客船「パシフィック・ビーナス」の船医を経験し、2017年1月並木病院長に就任しました。
医療法人並木会は1953年、病床数2床の診療所が始まりです。その後の医療環境の変化にともない、1957年に並木病院が、2000年現在の地に212床の新病院が開設され、地域の皆様の健康に貢献すべく努力して参りました。
わが国は未曾有の超高齢化社会を迎えようとしています。それに伴い、癌・心臓病・脳卒中といった循環器疾患、パーキンソン病などの神経難病が増加し、慢性期医療がますます重要視されている中、当院はこれら慢性期患者に対し、充実した医学的管理の下で患者中心のきめ細やかな医療サービスを提供しております。また、透析センターでは人工透析を、さらに「物忘れ外来」などの特殊外来を設置し、専門的見地からも地域医療に貢献しております。
当院の理念は「愛をもって誠を尽くす」です。この理念を実践するためには、医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の専門性を生かし、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完し合い、患者さまの状況に的確に対応することが必要です。すなわち「チーム医療」を実践することです。この理念は聖徳太子の「十七条憲法」に相通ずるものがあります。第一条は有名な「和を以て貴しとなす」です。この言葉は、一般には「お互いに仲良く、良いものに巻かれろ」式の「空気の支配」を強化するという意味で使われる傾向があります。しかし、最後の条文、第十七条には「重大な事柄は一人で決定してはならない、必ず多くの人々とともに議論すべきである」と掲げられています。これは、われわれ医療スタッフは、医療行為を実施するにあたり、最善の方法を責任を持って提供する事を、患者さま·ご家族とともに議論を尽くして道理を得た合意を得る、即ち「和をもて貴し」を実践することこそ当院の使命と考えております。その意味でも、患者さま、またそのご家族のご理解と治療への積極的な関わりが不可欠です。また、前院長の行った「認知症カフェ」や「すこやか講演会」を継続し、地域における病院の貢献の一端になるよう努力する所存です。
学歴
- 1962年 3月
- 静岡県立静岡高等学校卒業
- 1969年 3月
- 名古屋大学医学部卒業
職歴
- 1969年 4月
- 名古屋第一赤十字病院研修医
- 1973年 7月
- シンシナチ大学脳神経外科レジデント
- 1976年 9月
- 名古屋第一赤十字病院脳神経外科副部長
- 1979年 11月
- フロリダ大学脳神経外科リサーチフェロー
- 1980年 9月
- 名古屋大学医学部脳神経外科医員
- 1981年 1月
- 一宮市民病院脳神経外科医長
- 1982年 4月
- 東海大学医学部脳神経外科講師、助教授
- 1992年 5月
- 横浜市立大学医学部脳神経外科教授(現 名誉教授)
- 2008年 4月
- 横浜市立脳卒中・神経脊椎センター病院長(現 名誉病院長)
- 2016年 5月
- 客船(Pacific Venus)船医
学会活動
- 日本脳神経外科学会特別会員
- 日本脳卒中の外科学会名誉会員(1999年会長)
- 日本脊髄外科学会名誉会員(2001年会長)
- 日本頭蓋底外科学会名誉会員(2004年会長)
- 日本定位放射線治療学会名誉会員(2004年会長)
- 微小脳神経外科解剖セミナー顧問(1996年会長)
- 日本脳神経外科国際学会フォーラム(1996年会長)
- 日本脳腫瘍外科学会名誉会員
- 脳神経学外科手術と機器学会名誉会員
- 日本脳神経CI学会名誉会員
- 他
医師会活動
- 横浜市医師会理事 (1995年~1998年)
- 横浜市病院協会理事(1999年~2000年、2002年~2016年、2005年~2009年)
- 神奈川県医師会理事(2005年~2009年)
- 神奈川県病院協会常任理事(2010年~2016年)
- 他